バスドライバー(運転手)になるには?必要な免許・資格・向いている人は?

ドライバー

「バスドライバーに必要な免許は簡単に取得できるのだろうか」「免許以外に必要な資格はあるのだろうか」などで悩む方は少なくありません。ここでは、バスドライバーになるにはどのような免許が必要なのかを紹介します。バスドライバーに向いている人についても解説するので、ぜひ参考にしてください。

バスドライバーの種類

バスドライバーは、どのようなバスを担当するのかにより業務内容が違うのはもちろん、乗客の年齢層も様々です。ここでは、バスドライバーの主な種類を4つ紹介します。

路線バス

一般道路をメインに、決められた路線をバス停ごとに停車しながら走行するのが路線バスです。通勤や通学、買い物など様々な用途で利用され、老若男女問わず幅広い年齢層の乗客が乗車します。路線バスドライバーの最大の魅力は、地域の人々とのふれあいがあることです。毎日決まった時間に利用する乗客も多く、「地域の足」として重宝される存在になります。

観光バス

旅行会社のツアーや修学旅行、遠足などで乗客を乗せて目的地まで走行するのが、観光バスです。季節や観光内容により、巡回ルートが異なるため、その都度風景や乗客の年齢層が変わることで、新鮮な気持ちで運転を続けられるでしょう。観光バスドライバーは、観光名所を通る際には走行スピードを落とすなど、配慮や運転の工夫、技術が求められる点も他のバスドライバーにはない点です。

高速バス

都市と都市を繋ぐために、高速道路を走行するのが高速バスです。昼行運転だけでなく夜行運転があることも特徴といえます。高速バスのドライバーは、長距離移動になることも多く、乗客の荷物をバスの荷台に積む作業も業務の一環です。なお、他のバスドライバーとは違い「移動の足」としての側面が強く、乗客とコミュニケーションを取る場面はほとんどありません。

送迎バス

主に学校や企業、病院、テーマパーク、温泉施設などと駅を結ぶバスのことを、送迎バスと呼びます。目的地と乗客の自宅周辺を結ぶ幼稚園バスなども、送迎バスの一種です。学校ならば学生、病院ならば患者、温泉施設ならば利用客など、乗客の層がハッキリしていることが送迎バスの特徴でもあります。通学や通勤の時間帯に合わせての運行や、1日1往復のみの運行などと限定されていることが多いため、夜間勤務や残業は発生しにくく、比較的ワークライフバランスが取りやすいでしょう

バスドライバーになるには大型二種免許が必要

バスドライバーになるために必須となる大型二種免許の取得条件や費用、免許取得の難易度について解説します。

免許取得の条件

大型二種免許の取得条件は、下記の7つです。

・満21歳以上であること

・普通免許、準中型免許、大型免許、大型特殊免許のいずれかを所有しており、かつその運転経歴が通算3年以上であること

・視力は両眼で0.8以上、かつ1眼がそれぞれ0.5以上

・色彩識別能力は、赤色と青色、黄色の識別ができること

・深視力は、2.5メートルの距離から三桿法の奥行知覚検査器で3回検査し、その平均誤差が2センチメートル以下であること

・補聴器で補われた場合を含む両耳の聴力が、10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること

・自動車等の運転に支障を及ぼす恐れのある四肢又は体幹の障害がないこと

※自動車等の運転に支障を及ぼす恐れのある四肢又は体幹の障害がある場合でも、その身体状態に応じた補助手段を講ずることにより、自動車等の運転に支障を及ぼす恐れが無いと認められるものであること

免許取得にかかる費用

大型二種免許の取得のためにかかる費用は、現在保有している免許の種類によって異なります。普通免許や大型免許などを持っていない場合は、これらの免許もあわせて取得する必要があるからです。

また、教習所などへの通学や合宿、一発試験など、どの方法で大型二種免許を取得するのかによっても費用が変わります。教習所などへの通学ならば、普通免許(MT車)の保有者で60万円弱*1、大型一種免許の保有者で40万円弱*1が必要です。合宿の場合は宿場によって費用が変動するものの、通学での取得よりも費用が安い傾向にあります。

一発試験は、運転免許試験場へ出向き直接試験を受ける方法です。この場合の費用は42,200円*1で他の方法よりも圧倒的に安いうえに、免許取得までの日数が少なく済みます。ただし、教習所などで勉強をしていないため、合格率が低いことも大きな特徴です。合格できず何回も受験すると費用負担が増え、免許取得までの期間が長くなってしまうこともあるため、教習所などで免許を取得する方法が一般的です。

免許取得の難易度

大型二種免許の合格率は、令和3年度で59.7%*2です。普通自動車免許(AT)の合格率が同年度で73.4%*2であったことから、これと比較すると合格率は低くなっています。普通車に比べると車体が大きく、特別な運転技術が必要になることから、難易度が高い傾向にあります。なお、試験科目は「適性試験(視力、色彩識別能力、深視力、聴力、運動能力)」「学科試験」「技能試験」の3種類です。

バス会社の免許取得制度を利用するのがおすすめ

バス会社の応募条件は「普通自動車免許(MT)か大型一種免許の保有者」となっているケースが多く、応募時点で大型二種免許を保有していなくても問題ないことが多いです。内定後、大型二種免許の取得にかかる費用をバス会社が全額負担してくれる制度を設けている会社もあるため、積極的に利用しましょう。

免許取得後すぐに運転手になれるわけではない

大型二種免許取得後の数ヶ月間は、乗客を乗せずに運転講習を受けることがほとんどです。講習により、お客様対応などより実践的な内容を学びます。講習修了後は、路線バスの運転手からスタートし実績を積んでいくのが一般的です。

バスドライバーになるのに必要な学歴は?

バスドライバー業界は常に人手不足であることから、学歴を問わない会社が多いです。実際にバスドライバーとして働いている人の学歴を見てみると、高卒が一番多く77.8%*3となっています。バスドライバーには、学歴以上に運転技術やお客様への対応スキルなどが求められるといえるでしょう。

バスドライバーになるには資格が必要?

バスドライバーになるうえで必要なのは、大型二種免許のみです。中にはバス会社へ応募する時点で大型二種免許を取得していなくても問題ないケースもありますが、「普通自動車免許(MT)か大型一種免許を取得してから3年以上経過している」ことを応募資格としているバス会社は珍しくありません。免許以外で特別な資格は必要ないものの、運転における実績があると応募できる会社は多くなるでしょう。

未経験でもバスドライバーになれる?

バスドライバーの求人は「未経験OK」としている会社がほとんどです。厚生労働省のアンケートを見ても、「入職前に実務経験は必要ない」と答えた人が30.6%*4と1番多い結果となりました。入職後にしっかりと講習を受けられることがほとんどなので、未経験でもバスドライバーを目指せます。

バスドライバーに向いている人は?

バスドライバーはバス会社の顔となるため、応募者にバスドライバーの素質があるかどうかが採用可否の分かれ目となります。ここではどのような人がバスドライバーに向いているのか解説します。

人助けが好きな人

バスドライバーの仕事は、サービス精神が必要になる場面もあります。例えば、高速夜行バスなら、寝ている乗客を起こさないように、なるべく加速やブレーキを静かにする配慮が必要です。観光バスの場合は、場の雰囲気を和らげるために、明るく挨拶するなどの配慮が求められます。路線バスなら、子どもや高齢者が安全に乗り降りできるようにサポートすることも大切です。特別に話上手である必要はありませんが、細かな気遣いをすることが重要なので「人助けが好きな人」が向いています。

冷静な人

バスドライバーは、あらゆる路面の状況や乗客の状況に対応できる冷静さを保てなければなりません。積雪や渋滞、交通事故による通行止めなど、想定していたルートを走行できなくなる可能性もあります。また、乗客が車内で体調不良を訴えるケースなど、どんな状況にも焦ることなく適切な判断をし、最善の対処法を講じる冷静さを持っている人は、バスドライバーに向いています。

健康管理ができる人

長時間の運転になることもあるバスドライバーは、体力勝負の仕事でもあります。そのため、十分な睡眠時間を確保し、食事をしっかり摂るなど、体調管理が必要不可欠です。業務前日に飲酒してしまうことがないよう自己管理を徹底することも、忘れてはいけません。

バスドライバーが体調を崩して休んでも、バスの運行はなくならないため、欠勤すると臨時で代わりのバスドライバーを手配する必要があります。他の社員に休日出勤してもらう必要があるなど、周囲に迷惑がかかることを覚えておきましょう。

地道にコツコツ努力できる人

任された業務に責任を持って取り組める「地道にコツコツ努力できる人」は、バスドライバーに向いています。バスドライバーは、決められた運行時間を守り、安全に運転することが欠かせません。渋滞があっても運行時間に遅れないためには、道路状況を事前に調査したり、周辺の道路事情を覚えたりといった地道な努力が必要です。

バスドライバーに向いていない人

ここではバスドライバーに向いていない人を紹介します。これから紹介する項目に当てはまっている場合でも、改善する努力をすればバスドライバーになることは可能です。

時間を守れない人

バスドライバーは、あらかじめ決められている運行時間に遅れてはいけません。渋滞や交通事故による通行止めなど、不測の事態を想定できず時間を守れない人は、バスドライバーに向いていない可能性があります。バスドライバーになるには、常に最新の道路状況を把握し、万が一に備えて迂回ルートを準備しておくことが重要です。どんな状況に遭遇しても時間になるべく遅れないように、行動計画を立てましょう。

すぐに焦って動揺してしまう人

時には、運賃箱が故障したり乗客が体調不良を起こしたりなど、予想していなかった事態になることもあります。バス運行中は1人での業務がほとんどのため、想定外の事態にも動揺せずに対処し、安全運転を常に意識しなければなりません。すぐ焦って動揺してしまう人は、あらかじめあらゆる可能性を考え、それらの対処法を持っておくと安心です。

運転が雑・荒い人

バスドライバーは、乗客を安全に目的地まで送り届けることが大前提の仕事です。運転が雑だったりすぐにイライラしてしまったりする人は、バスドライバーに向いていない可能性があります。法定速度や一時停止を守るのはもちろん、自分の気持ちをコントロールできるように工夫してみましょう。プライベートでも安全運転を心がけるなどして、練習していくのも効果的です。

バスドライバーは未経験・大型二種免許なしでも挑戦できる!

バスドライバーになるためには、実務経験や高い学歴は必要ありません。また、普通自動車免許(MT)か大型一種免許を取得してから3年経過していれば、未経験でも応募できる求人がほとんどです。ただし、バスドライバーになってから苦労することがないように、求められる資質について理解し、できることから対処しておくことが大切です。

文責 働きやすい職場のミカタ編集部

*1出所)オンライン教習所「【運転免許一発試験】大型二種免許取得、最短最安ルート」 http://online-ds.jp/unntennmennkyoippatusikenn-oogatanisyusaitannru-to/#i-4

*2出所)警察庁交通局運転免許課「運転免許統計 令和3年版」(PDFの26ページ目)https://www.npa.go.jp/publications/statistics/koutsuu/menkyo/r03/r03_main.pdf

*3 *4出所)職業情報提供サイトjobtag「観光バス運転手」https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/187

 

働きやすい職場認証制度とは?

 

「働きやすい職場認証制度」は、自動車運送事業者(トラック・バス・タクシー事業)の運転者の労働条件や労働環境を第三者機関が評価・認証する制度です。

 

[1]法令遵守等、[2]労働時間・休日、[3]心身の健康、[4]安心・安定、[5]多様な人材の確保・育成、[6] 自主的、先進的な取組み(一つ星認証では参考)の6分野について、基本的な取組み要件を満たすことにより認証されます。

働きやすい職場認証制度
オフィシャルサイト
「働きやすい職場認証制度」認証マーク

「働きやすい職場認証制度」
認証マーク

関連記事

TOP